しがない不動産会社を経営するしがない社長のブログ

不動産で独立するまでの事、これからの事をつづります

売買か賃貸か ②売買

前回の賃貸に続いて、売買の説明です。

賃貸も去ることながら、売買は非常に奥が深い商売ですので、まずはさわりだけ説明します。

 

まず、不動産の売買と聞いてどんなことをやっているかイメージできますか。

 

売買ですので、要は所有権のやり取りです。

マンションの一室、アパート一棟、商業ビル、土地、戸建ての「買いたい」「売りたい」を仲介をします。

まず、報酬面からみていきましょう。

 

2019年10月現在では、400万円を超える売買に関して受け取ることのできる報酬額は

「物件価格に対する3%+6万円+税」となっています。

つまり、例えばお客様であるA様から都内に居住用として3,000万円のマンションを買いたいと依頼が来たとしましょう。

すると、業法的には宅建業者が受け取れる報酬額は

3,000万円*3%+6万円+税=1,056,000円

となっています。

いかがでしょうか。一撃で100万円超えの利益です。

安いとみるでしょうか、高いとみるでしょうか。(仲介ですので、その仲介をする際に瑕疵(問題)があれば、当然仲介会社の責任問題へと発展するリスクははらんでいます)

また、例えば自社で売却の媒介を得ている場合(つまり、オーナー様から売ってほしいといわれている物件を、自社のお客様に売却するという仲介をした場合)、オーナー様側から正規の仲介手数料、購入されるお客様から正規の仲介手数料を申し受けることができるので、

3,000万円*6%+12万円+税=2,112,000円

が利益となります。

これを我々業界として「両手」といいます。「両」側から「手」数料を受け取ることができるので「両手」といいます。

ここまでくると、安いという方はいらっしゃらないと思います。

我々業者は基本的には両手取引を狙います。オーナー様から売却依頼を受けた場合、まずは自社でお客様を見つける努力をします。難しそうならポータルサイトやレインズに掲載し、客付会社さん(お客さんをご紹介してくれる会社)にお願いします。

両手を狙うのは当然のことながら、手数料による利益が2倍だからです。

 

また、賃貸と同じく、こちらにも保険のあっせん手数料を狙います。売買は賃貸と違い、額が大きいのでバックマージンも多いです。10~20万はザラです。

 

さて、集客ですが、投資用不動産の場合はセミナーや楽待、健美家、ホームズといったポータルサイトからの反響が多い印象です。

不動産会社に勤め始めた新人はまずレインズを検索し、広告掲載の可否を確認し続けるという業務からスタートする方は多いと思います。

ポータルサイトや自社のHPに物件情報を上げ続け、お客様からの反響を待つのです。

なお、ポータルサイトの掲載料金に関しては、なぜか賃貸の方がはるかに高い印象です。

弊社でもいくつかのポータルサイトに掲載を続けておりますが、単価は比較的安いです。

大手不動産投資ポータルサイトの楽待さんでは確か1枠1,000円程度だったと記憶しています。

その代わり、やはり売買は賃貸ほど頻繁にあるわけではないので、案件数自体が少なくなるきらいがあります。皆さんもなんとなく想像がつくと思います。

 

さて、立地についてですが、売買の場合、飛び込みがくるお客様というのは極端に少ない印象です。

また会社の立地を見ていても駅から離れたところに構えている会社は多いです。

弊社は比較的近いですが(主要駅から2分程度)、目立つビルに構えているわけではありません。雑居ビルの上層階です。飛び込みでいらっしゃったお客様は今まで0人ですw

売買はそんなもんです。なので固定費を抑えることができます。目抜き通りにわざわざ店舗を構える必要はありません。最低限の広さ(応接室等も含め)があれば開業可能です。10万円程度の家賃で十分にやっていけます。意外に売買の方が固定費は抑えられるかと思います。

問題は案件自体が少ないこと。しばらく営業をまじめに積み重ねていると、意外にそうでもなくて、紹介に次ぐ紹介なんかで案件自体は途切れなくなってくるのですが、その段階になるまで少し時間がかかる印象です。

 

まとめると

【売買】

○利 益:◎(両手取引だと爆発。年間数件決めるだけサラリーマンの年収は超えます)

○案件数:△(紹介で案件が来るようになるまでは非常につらい)

○固定費:○(事務所費という点では非常に抑えられる。月5万円程度で売上5億年近い会社もある)

 

こんな感じです。

非常にざっくりとみていきました。

項目ごとにそれぞれ深堀りしていく予定ですので、まぁこんなもんかという程度に見ておいてください。

私はこれらの情報を転職前に聞いていたのですが、迷わず売買の道へ行きました。

決め手は固定費の低さです。やはり固定費が高い商売は精神的に落ち着かないし、最悪月の売上がゼロでも出ていくものも少ないと考えれば息長く続けられそうだと思ったからです。

賃貸、売買それぞれによさがありますし、私は売買ですが日々業者様と情報交換する中で、「そんな収益の取り方があるのか~」などと日々関心させられることも多いです。

知らない事だらけで、日々勉強中です。まだまだ私が知らないことがたくさんありますので、賃貸でも私の知らない利益の取り方はまだまだあると思います。

ただ、一般的なことはお伝えさせていただきましたので、参考にしていただけると嬉しいです。

 

次はまた思いついた頃、思いついた事柄についてお話しします。

それでは。

売買か賃貸か ①賃貸

本業がバタバタしており、更新が滞りました。

区分の大きな案件を動かしておりました。

仲介案件ですが、一撃で500万近く数字が上がりそうです。

しがない社長です。

 

さて、今回は独立するなら売買か賃貸かのお話しをしていこうと思います。

永遠のテーマ(?)かもしれません。

これから不動産業界へ転職しようと考えている方、今不動産業界にいて賃貸から売買への鞍替えを検討されているかた、またその逆の方に向けて、私なりの考えをお伝えしたいと思います。(売買→賃貸はあまりいないですかね)

 

まず私の状況から説明しておきますと、私は売買がメインです。収益の9割を占めています。

賃貸はというと、友達や知り合いの引っ越しの仲介の依頼を受けて割安でやってあげているというような具合です。ほぼボランティアレベルです。

まず賃貸の事から話しますと。

賃貸屋さんの営業は主に、

1.飛び込み客への営業

2.各種ポータルサイトからの反響営業

に大きく分かれるかと思います。

 

それぞれを詳しく見ていきましょう。

1.飛び込み客への営業

これはご存じの通り、大・中規模の駅前や、街の目抜き通りに店舗を構え、店頭に張ったチラシを見たお客様や、通りがかったお客様の入店から営業がスタートします。

皆さんが一般に想像する不動産屋のイメージといえばこちらに該当するのではないでしょうか。

仕事の流れとしては、お客様の希望(駅や沿線、地域、予算、風呂・トイレ別など諸条件)を聞いて、それに沿った物件をレインズや各種ポータルサイトから探していきます。合致する物件があれば案内して契約という流れになります。

ちなみに物件をご紹介し、案内するときもいくつか不動産業者独特のノウハウや儲けのカラクリがあり、それは口述します。

 

2.各種ポータルサイトからの反響営業

最近はこちらが集客の柱になっていることが多いようですが、いわゆるSUUMOやat homeなどからお客様が問い合わせしてくるのを待つ営業です。

各不動産が広告掲載の承諾を得て、大金をかけてネット掲載枠を買って掲載しています。

同じ部屋でもいろんな会社が物件情報を掲載していることが多いですが、他社に埋もれないようにこれはなるべく上位に表示されるようにさらにお金を積むなんていう涙ぐましい努力もあります。

反響を受けた後はすぐさま電話営業です。皆さんもご経験があると思います。

問い合わせした瞬間電話きます笑

この後、アポイントメントをとり物件を案内し契約という流れは同じです。

 

さて、この1.2.についてですが、それぞれ問題点があります。

1.についてはまず、立地がよくないと飛び込み客が見込めないので、当然賃料がバカ高いです。会社にとって固定費が高いのは致命傷です。

賃料が50万なんてザラです。ガンガン売上は上がりますが、ガンガン固定費で飛びます。月初の数回の取引はほぼマイナスを取り返すところからスタートです。

メリットとしては対面での接客になるのでより細やかにニーズを引き出しやすかったり、関係を築いてしまえば他店に逃げられる可能性は少なくなります。また、たいてい飛び込み客は即日案内を組めます。即日案内して、早ければ翌日契約なんてこともあります。

 

2.について、これはネット掲載費が固定費になってきます。本当に数十万なんて当たり前にかかってきます。みんな枠の取り合いになっています。

またネットでは気に入ったものをとにかく問い合わせしまくるユーザーが多いので、お客様のグリップが弱いのが特徴です。色んな業者が一斉に営業をかけるので、その中から勝ち残りアポイントメントを切らなければなりません。非常に厳しい戦いになります。ただ、やはりそこはネットなので反響数は多いです。なので何人か相手すれば一件決まるという感覚に近いかもしれません。(実際はもっと厳しいですが)

 

さて、ここで基礎的な、法的な知識の確認ですが賃貸の仲介でいただくことのできる仲介手数料は賃料の1か月分が限度です。

例えば、賃料7万円の部屋を仲介した場合、お客様から受け取れる仲介手数料は最高で7万円です。

さて、ここでバカ高い賃料で事務所を借りて、バカ高い掲載枠を買って、お客様を必死に捕まえて、案内して契約書を作ってようやく7万円かと思うかもしれません。

これを高いと思うか安いと思うかはわかりませんが、実はこの賃料をもとにした仲介手数料は儲けの一部です。

実際はAD(広告料)といって仲介手数料とは別途オーナーや管理会社から支払われるボーナスみたいなものがあります。

図面の下部に「AD100」や「業務委託1ヵ月」など書いてあれば、その分もらえます。

AD100なら賃料一ヵ月分、AD50なら半月分のボーナスがもらえます。

実は不動産屋はこれを目当てにしてるとこが多いです。

店頭の登り旗に「仲介手数料無料」と書いてあるのをよく見かけたことがあるのではないでしょうか。

実はこれはお客様からもらわなくても、オーナーや管理会社から仲介手数料に相当するものがもらえるのです。なので「仲介手数料無料」が実現しています。

法律上は仲介手数料は賃料の1ヵ月分しかもらえないのが建前ですが、「広告・調査等に要した費用で、依頼者が特に承認したものに対しては別途受領することができる」という抜け穴があります。

なので、例えば7万円のお部屋があり、AD100がついている物件だと、最高で14万円の利益になります。

賃貸は単価が低く回転率が命だと思われがちですが、実は利益はそこそこ上げられます。

またこれに組み合わせて、各社で独自のサービスが組めます。

何かというと、見積もりのなかに「鍵交換代」「消臭・抗菌代」という費目が載っているのを見たことはありませんでしょうか。

あれは管理会社が指定している場合があるのですが、たまに各社が独自に提供しているサービスとして見積もりに載っている場合があります。

例えば「消臭・抗菌代」として20,000円(税別)という具合です。

正直言って、あまりたいしたサービスをやっていません。ひどい会社さんですとファブリーズだけ、なんてこともあります。

鍵交換代は実費16,000のところを20,000円で請求します。

この辺りは実質ピンハネ業です。それぞれ各項目でマージンを取ります。こういった細かい数千円や数万円を積み重ねて利益を作っていきます。

あと、収益の柱は保険のあっせんです。家財保険地震保険、火災保険。。。

日本人は保険が大好きな民族です。これも当然のことながらあっせん業として、バックマージンを保険会社からもらいます。部屋のスペックなどでもちろん左右はされますが、単価でいうと2~3万円です。

これらを組み合わせて結局7万円でAD100がついてる物件だと20~25万円くらいの利益になります。

賃貸はこういった細かい利益を積み重ねていく形態です。

何となく賃貸屋さんのイメージはつかんでもらえたでしょうか。

 

まとめると、こんな感じです。

【賃貸】

利 益:○(様々な項目で細かく利益をとっていく)

案件数:△(引っ越しは比較的皆が経験する。常に一定の需要あり)

固定費:×(部屋代や広告代など高い。初期投資も高いことが多い)

 

次回の記事では売買についてご説明します。

未経験で独立を考えている方へ

こんにちは。

しがない社長です。

 

「不動産業未経験ですが、独立できますか?」

よく質問を受けるこのテーマについてお話ししようと思います。

開業する際に宅建協会の説明会に参加した際に、主催者から「未経験の方はいらっしゃいますか?」と会場の参加者に質問があった際およそ3割くらい手が挙がったのを覚えています。

意外に未経験で独立を検討されている方も多いのだなと驚いた記憶があります。

この点に関して、私の考えをいうと、当たり前のことになってしまうかもしれませんが、

 

「独立自体は可能だが、業を続けていけるかは別問題」

 

と思っています。

基本的には未経験で独立してうまく営業を続けられる可能性は極めて低いと思っています。

以下、実体験も踏まえて掘り下げてみます。

 

まず、詳細は割愛しますが、不動産の開業には下記の要件が必要であり、逆にそれらが揃っていれば開業自体は可能です。

 

1.宅建士の免許

2.事務所の設置

3.宅建業の免許

4.保証金の納付ないしは宅建協会への加入

 

(開業に関する細かい手続き的なところについては別記事にてお話する予定です。)

 

以上、細かく分ければそれぞれの項目に色々とありますが、基本的に「宅建士の免許をとって、事務所を借りて、業の申請をして、お金を納め」ればただちに開業が可能です。

このように、参入障壁自体は非常に低い業界です。

宅建の免許だけは試験に受からなければなりませんが、そんなに難易度の高い試験でもありません。試験さえ受かれば、後は決まった手続きを踏むだけで開業はできます。

不動産屋はコンビニより多いといわれるのも納得できます。

 

さて、開業が簡単なのはお分かりいただけたかと思います。

ただ、目的は開業ではないですね。開業はスタートラインです。

 

ここで、未経験で独立をご検討の方にお伺いします。

想像してみていただければと思いますが、

宅建士の免許はある、事務所も借りた、業の免許も取った、お金も納めた。

さぁ開業です。となって、開業初日、さっそくあなたは何をしますか?

もちろん、多額の資本がある場合は駅前の目ぬき通りに店舗を借りて、経験者を最初から雇って、バンバン広告を打ってとできると思いますが、今回はそういう状況ではないと想定します。

 

というより、、、何ができますか?

 

 

近所の不動産会社にご挨拶に行きますか?

事務所にいれば勝手にお客様がやってきますでしょうか?

身内に営業をかけますでしょうか?

 

おそらく、スタートラインで相当苦しむと思います。

前述のように不動産屋はコンビニより多いのが現状です。

町の不動産屋さんにはその町の名士や大家さんたちとの人脈がありますので、いち早く売却の物件情報や、空室の物件情報が入ってきます。その情報を何とかいち早く得ようと、大手・中小の若手の営業マンさんたちが入れ替わり立ち代わりあいさつに行っています。

そこへきて、急に近所で開業したのでよろしくお願いしますと言っても、たいていははいはいと空返事をいただいて、そのままたいして収穫のないまますごすごと帰っていくことになると思います。

また、駅前に店舗を構える賃貸や売買の店は完全に競合他社になってしまうので、基本的に取り合ってくれません。事務の方に名刺をお渡ししても、たいてい自分が店を出た瞬間そのままゴミ箱行きになっているのがほとんどです。

 

私は売買を専業としてやっているので、売買についてお話しするとすれば、

売買に限っては、ほぼ独自の集客ノウハウや、さまざまな物件情報が自然と入ってくるような状況にないのであれば、独立するのは危険です。

基本的には一人か少人数での営業を念頭にすると、絶対的に一度はどこかの不動産会社に勤めるべきです。

 

賃貸も売買も、契約書の作成一つとっても、経験があるのと、ないのとでは雲泥の差になります。

不動産は専門性の高い職種ですし、実際に宅建の知識は「法令」のあたりはちらほらワードとしては出てきますが、実務にはあんまり使えるものはありません。

宅建は試験のための試験といった側面が強いと思います。

 

万一、身内にでもまた、紹介された方に居住用の売買物件をご紹介し、案内に行くことになったとしても、案内の途中であれこれ聞かれますよね。

そもそも未経験の段階で、物件をお探しのお客様を相手にして「この人に案内してもらおう」と思っていただけるような会話のやり取り、返答ができるようになるにはある程度の不動産の知識が必要になります。

物件は数千万円のものを取り扱うことが多いので、あまり詳しくない方やいくら社長といえども素人と思しき方に物件探しや仲介を頼んでくれる変わった人はいません。

不動産は信頼関係で仕事をすることが多いです。

「この人が言ってるから大丈夫」「この人なら任せられる」といった信頼関係を築くことが非常に大切になってきます。

その信頼関係を築くのには人柄や態度、所作などいろいろな評価項目はあると思いますが、何と言ってもやはり経験や知識をいかに伝えられるかといったところで信頼を勝ち取ることが多いと思います。

 

経験がないと、答えられません。

知識がないと、答えられません。

 

答えられないと、そこから商談が進むことはほぼないと言っても差し支えないと思います。

 

また未経験ですと、不動産業者同士の人脈も乏しいため、万一わからない案件があったときに気軽に相談できる相手がいません。

これは非常に大きなことだと思います。

私も社員も、不動産のことは今でこそそこそこ詳しいという自負がありますが、

まだまだ知らない事だらけです。お客様から質問されて、少し返答に困ることもあります。

その際にはたいてい、知り合いの業者友達にどう回答するのがベストか、あるいは何が正解かを聞きます。

こういった関係を持つのは不動産業を営むにあたって非常に大切なことです。

二つとして同じ取引はありません。その土地、その物件ごとに状況は必ず異なりますし、扱ったことのない案件が次々とやってきます。開業当初は特に案件がほしいので、選んでいられませんのでなんでも引き受けて、知り合いの業者友達に相談しながら案件を進めていった覚えがあります。

 

私は不動産業歴は短く、かなり早く独立した部類に入ると思います。

独立前も、独立後も、一人社長や10人以下の規模の不動産会社と取引することも多いですが、たいていお話を伺っていると、10年かそれ以上不動産営業を経験して独立される方が多い印象を受けています。

私も相当見切り発車な部分があったと思いますが、なぜ独立に踏み切れるようになったのかというと、やはり「仕入れ力」だと思います。

 

仕入れ」については別記事でまたお話しさせていただく予定ですが、

端的に言うと、黙っていても物件情報が入ってくるのです。

私が専門に扱っているのは投資用不動産ですが、特に投資用不動産の場合、一般に公開されていない未公開の物件というものが数多く存在します。

これらは往々にして相場より安く、貴重な物件であるため、一般人に目に触れる前に我々不動産業者が物件を押さえます。

 

原価・仕入れが安ければ、あとはどうとでもなります。

レインズ(業者間ポータルサイト)にのっけるもよし、民間のポータルサイトにのっけるもよし。

利幅をどうするかだけの問題ですので、利益が必ずとれる物件ということになります。

私は独立の鍵は、この仕入れ力だと思って、サラリーマン時代を過ごしていました。

このことは私にとって非常に大切なことだと思っていますので、別記事にてまたご説明します。

 

話が少しそれましたが、以上の理由から「開業は容易だが、営業を続けることは困難」だと思います。

 

未経験で独立を検討している方にメッセージを送るとするならば、

 

「とにかくどこでもいいから(できれば中小規模の)不動産会社の売買仲介部門に一度入ってください。そこで半年かけて営業から契約・決済までの流れを一通り学んでください。そして半年後からは取引先や業界内での人脈作りにいそしんでください。お勉強させていただきながら給料もらえるので最高じゃないですか!」

 

といった具合です。

 

不動産は報酬も高額なため、自分ひとり+αくらいで食っていく程度なら、数年一生懸命働いて、売買の流れを理解し、仕入れルートを複数確保すればそれなりに食べていけます。

 

簡単になりましたが、以上が私の考えです。

売買と賃貸がごっちゃになりましたが、売買か賃貸か、次の記事でご説明していこうと思います。

 

お付き合いいただきありがとうございました。

【自己紹介】これから不動産で独立・起業したいと思っている人へ②

 

前回の自己紹介①

https://fudousan-de-dokuritsu.hatenablog.com/entry/jiko-shokai1

の続きです。

 

一晩で一撃で不動産業に心を奪われた私は、来る日も来る日も不動産について調べまくりました。

最速で独立できる業種は何か、どのような資格が必要か、どのような人脈が必要か。

徹底的に調べた結果、最善の手は中規模の仲介会社に入ることだと思いました。

 

大手は案件はいろいろと数多くこなせるものの、営業なら営業部だけ、契約なら契約部だけと分業体制ができており、営業から契約・決済まで一気通貫でできないのではないかという懸念がありました。(ふたを開けてみれば実は全然そんなことなくて、むしろ大手こそ営業から契約・決済まで自己完結するのが当たり前だと後になってわかりました)

また、小規模の会社(町の不動産屋さんくらい)だと、案件が少なくて経験不足になるのではないか、幅広い人脈が持てないのではないかという懸念がありました。

 

以上の事から、中規模(20人~50人)で、ある程度一人で営業~契約・決済までやらせてもらえる会社がいいと思いました。

また私は独立まで視野に入れていたので、大きな資本が必要なデベロッパーや銀行との提携が必要な買取業者、あるいは管理会社のような業態ではなく、あくまで在庫を持たず「買いたい人」と「売りたい人」を結びつけるだけの仲介会社が一番いいと思いました。

 

色々と調べた結果、私は都内の中規模の不動産仲介会社に勤めることになりました。

 

その会社は創業数年の若い会社だったので、次々と仕事が回されてきました。

負けず嫌いの性格もあり、どんどん仕事をやりました。

何より独立したいという明確な目標があったので、月々の営業ノルマや契約書の作成、その他の雑務まで、まったく苦痛ではありませんでした。

一緒に働いていた社員の方々もモチベーションが高く、熱心に営業のノウハウを教えてくれました。

年下上司もたくさんいましたが、貴重な時間をさいて教えていただいているという気持ちで一生懸命勉強しました。

不動産は独立しやすい業種であり、独立すれば競合他社になる関係なので、所属していた会社とギスギスした関係になりがちですが、その会社は社長含め本当に人格的に尊敬できる方が多く、独立した今もたまにお酒をご一緒する関係です。

 

結局その会社には2年弱お世話になり、

ちょうど退職する年の宅建に合格し、それを機に独立するに至りました。

 

 

長くなりましたが、こんな感じで社会人人生を歩んできました。

転職するとき、独立するとき、ここには到底書ききれないいろんな葛藤がありました。

楽天的な性格だと自負していますが、そんな私も不安と迷いで眠れない日が続くこともありました。

このブログを見ていただいている方のなかには、今もまさに、そういった心境でこのブログにたどり着いた方もいらっしゃるかもしれません。

振り返ってみれば寄り道や、無用な心配や、多くの失敗がありました。

このブログではそうした部分もさらけ出していって、私の経験が少しでも皆さまのお役に立てればと思っています。

 

 

今会社は2期目が終わろうとしています。

赤字決算にしていますが何とか順調に経営できていると思います。

まだまだこれからですが、長く続く会社、関与する皆さまを少しでも幸せにする会社にしたいです。

 

文章を書くのが上手ではありませんので、読みづらいところがあると思いますが、以後不定期の更新となるかと思いますが、お付き合いいただけますと幸いです。

【自己紹介】これから不動産で独立・起業したいと思っている人へ①

はじめまして、しがない不動産会社を経営するしがない社長です。

 

当ブログにお越しいただいてありがとうございます。

 

 

このブログでは今現在不動産会社に勤めている方も、今は他業種で働いている方も、フリーターの方も、なるべく多くの方にどうやって独立するか、どうやって経営していくか、不動産会社の収益の仕組みなどをざっくばらんにお伝えできればと思っています。

 

 

当ブログを見ているということは、「将来的に(今すぐにでも)不動産で独立したい」という気持ちが少しでもあるのではないかと思います。

たくさんお金を稼ぎたい、会社の人間関係から解放されたい、もう十分独立して稼いでいく自信がある、自由に生きたい。モチベーションはそれぞれあると思います。

 

不動産で独立・起業するということは、その夢をかなえる選択肢としては決して間違っていないと思います。むしろ正解だと思います。苦しい時期もあるし、うまくいかない事もあります。ただ、どの業界でもそうだと思いますが、あきらめずに続けていけば結果はでます。しかも不動産は大きなリターン、結果がでます。

 

 

話がそれる前に私のことを話します。ちょっと長くなりますがお付き合いください。

 

四年制大学を出たあと、5年ほどサラリーマンをしておりました。

まったく不動産と関係のない、むしろ営業とすらまったく関係のない事務職をしておりました。庶務のようなものです。

就職する前はもう少し刺激的な世界を想像していたのですが、実際は超絶地味な事務作業の繰り返しでした。(完全に私の選択ミスでした)

完全に年功序列の世界で、黙っていても毎年少しずつベース給が上がって、何となく65くらいで定年を迎えて退職金をもらってあとは年金暮らしみたいな職場でした。業界的にもそこそこ有名で歴史も長い会社ですから、日本的といえば日本的な会社です。

先輩や上司を見れば、自分の将来の姿が容易に想像できる感じでした。

もともと組織になじめない人間というか集団行動ができない人間でした。別に飛びぬけて何かの才能があったとか一切ありません。単純に「右へならえ」が苦手でした。

なので当然、職場でも結構浮いてました。上司や先輩、数少ない同期ともソリが合わなかったです。

平凡な人生が嫌だというのが心のどこかにあり、態度に出ていたのかもしれません。

 

こんな状況で5年ほど働きました。(耐えました)

就職して早々に辞めたいと思っており、転職しなきゃなーなんて考えながら日々を過ごしてました。

4年目の中頃のある日、上司に連れられイヤイヤながら女の子がいる飲み屋さんで飲んでたとき、狭い店だったので、横で飲んでたとある不動産会社の社長さんたちと一緒に飲む感じになりました。(飲んでるとよくあるやつです)

その人たちは繰り返し「不動産は儲かるよー」「社長はいいよー」って言ってました。

影響を受けやすい多感な時期(?)だった私にとって、衝撃的な出会いでした。

聞くとその社長も30代中頃で、大学を出たあと不動産会社数社の営業を経て独立されたそうです。

確かに不動産の社長はお金をもっているイメージがありました。皆さんもあると思います。(それ以前にもたまたま何気なく見ていた知り合いの不動産営業マンがフェイス●ックで羽振りのいい遊びをしているのを見たこともあり、不動産には興味はもっていました)

その社長も店ではシャンパンだのなんだのと(あまりお酒詳しくありません)派手に飲んでました。

早くこの人たちのようにお金持ちになりたい、自由になりたい。強烈にモチベーションが刺激されました。

一晩にして不動産業に興味を持った私は、不動産についてあれこれ調べるようになりました。

不動産業界の現状や将来性、どんな会社があるのか、どんな業態があるのか、どんな職種があるのか、徹底的に調べました。

そこから退職まで社内調整も含めてなんだかんだで半年くらいかかったと思います。

ちなみに不動産営業は各社いつも人が足りてないので、特に経歴に大きな傷がない私は面接日に即日採用されました。

このとき年齢もすでに20代後半に差し掛かっていて、未経験で転職できるギリギリ最後のラインにいたと思います。

あの時決断して本当によかったと今でも思います。

 

ちょっと長くなりそうなので、②へ続きます。